クワコの繭(吾妻渓谷)

葉の裏を覗き見しながら歩いていると、一つだけ白いものを見つけました。これはきっと、蚕の原種であると考えられている、クワゴ(桑子)あるいはクワコ(桑蚕)(鱗翅目カイコガ科)の繭だと思います。でもあれ?中之条町で飼育され製糸もされている野生種蚕の天蚕(ヤママユ)はヤママユガ科で、蚕はカイコガ科です。頭が混乱してきました。

すると、Wikipediaで 面白い記述がありました。

養蚕は少なくとも5000年の歴史を持つ。伝説によれば黄帝の后・西陵氏が、庭で繭を作る昆虫を見つけ、黄帝にねだって飼い始めたと言われる。絹(silk)の語源は、西陵氏(Si Ling-chu)であるという。
カイコの祖先は東アジアに生息するクワコ (Bombyx mandarina) であり、中国大陸で家畜化されたというのが有力な説である。カイコとクワコは別種とされるが、これらの交雑種は生殖能力をもち、飼育環境下で生存・繁殖できることが知られている。一方でクワコはカイコとは習性がかなり異なり、カイコと異なり活発に行動し、また群生する事が無い。これを飼育して絹糸を取る事は不可能に近い。むしろ科レベルにおいてカイコとは異なる昆虫であるヤママユのほうが、絹糸を取るのに利用されるほどである。そのためカイコの祖先は、クワコとは近縁だが別種の未知の昆虫ではないかという説もある。

私も、そんな気がします。