富沢家住宅(中之条町・国指定重要文化財)

富沢家は天正年間(1573〜1592)に新田村に土着した小池三郎右衛門の後裔で、その後の開発により貞享年間(1684〜1687)には村の3分の2の水田を所有し、運送業や金融、養蚕などにも家業を広げ地域を代表とする豪農となった家柄です。

現在の建物は寛政2年(1790)に建てられた茅葺入母屋造りの2階建てで、正面の屋根を高く切り上げ、2階の部屋に光を取り入れられるようにした「前兜造り」「平兜造り」風の屋根をしています。桁行13間(約24m)、梁間7間(約13m)の大型農家建築で、屋根の形状や平面構成から北毛地方の養蚕農家の典型とされています。