四阿山登山道 嬬恋清水

嬬恋清水の看板分岐を南へ。トラバースしながら数十メートル下りるようになります。

開けたいい水場です、嬬恋清水。

八合目付近、分岐点を右に10分ほど進むと山頂直下の湧き水「嬬恋清水」があります。古くは“熊野清水”ともいわれ、標高約 2,200 m で関東最高所にあり、夏でも5℃前後と冷たく、修験者たちの命の水でした。雲と霧を集めて生まれた、空の湧き水をご賞味ください。

【嬬恋清水のおいしい飲み方】

水場に到着する10〜20分前に、手持ちの水を少し飲み、のどを潤しておく。カラカラ状態で水を飲むとがぶ飲みしてしまい、その後、汗が大量に出て電解質不足(低ナトリウム血症)になって深刻な熱中症になる可能性があります。また、冷たい水を一気に飲むと下痢になる可能性もあります(嬬恋清水は通常約5℃)。

水場に到着したら、まずは手を洗います。いきなり手ですくって飲むと、手に付いた泥や汗も一緒に飲んでしまうので、純粋に水の味を味わうためにまず手を洗うこと。腕時計の場所から汗が出ている場合は外して洗うこと。
焦って飲もうとすると手柄杓(てびしゃく)の形が利き手を上にしてしまいます。利き手が下になった方が、上の手指でできた隙間をより強い力で押さえ、締めることになり、隙間のない、きれいな柄杓ができます(水がこぼれません)

手柄杓で水を受け取ります。唾液が濃くなっているので、(水だけの味をピュアに味わうために)一回目は口をすすぎます。吐き出した水の場所に手柄杓の残りの水をかけ、流します。
二回目で受け取った水を、よく味わって飲みます。手柄杓に水が残っているようなら、先ほどと同じ場所に水をかけ流します。

冷たくて美味しいですが、嬬恋清水の本当の味は、10℃位にして飲むと最もおいしいので、手持ちのボトルに水を汲み、リュックの中へ。四阿山山頂で昼食を食べる頃、ちょうど10℃位になっています。